乳房に心配のある方

京大病院のマンモグラフィ検査の特色

京大病院でもマンモグラフィ検査できる?

小さな乳がんを見逃さないためには精度管理が重要です。
当院は日本乳がん検診精度管理中央機構(精中機構)の施設認定(A)を受けており、精中機構の技術講習会を受講した女性放射線技師が撮像し、読影講習会を受講した医師が読影しています。

当院では2014年よりトモシンセシスが撮影可能なデジタルマンモグラフィ (Selenia Dimensions, Hitachi)を導入しました。

トモシンセシスでは、X線の角度を変えて複数データをとることにより、薄切りの画像が作成されます。
乳腺密度の濃い人などで重なりにより見えなかった乳がんを明瞭に描出し、逆に乳がんと紛らわしかった正常構造を区別することにより診断能の向上が期待できます。

▶トモシンセシスの被曝について

通常の撮影に引き続きトモシンセシスを撮影した場合の吸収線量は約2.4mGy(ミリグレイ)です。
機器更新以前の1回の撮影は約2.0mGy(ミリグレイ)でしたので、二種類撮影しても被曝低減技術により1.2倍程度に抑えられています。
またマンモグラフィ検査での推奨被曝限度3.0mGyよりも低い値となっています。

実効線量は2.4(mGy)x 2(方向)x 0.12(乳腺の組織荷重係数)で0.58mSv(ミリシーベルト)となります。
公衆の被曝限度が1.0mSv、自然での放射線被曝が2.4mSv程度ですのでそれらより少ない値です。

▶光超音波マンモグラフィの臨床研究

光超音波マンモグラフィとは、乳房に光をあてた時に発生する超音波を捉え、画像化する装置のことです。

当科では、痛みや被曝のない、低ストレスの乳房検査装置の実用化を目指して、光超音波マンモグラフィを用いた臨床研究を行っています。
本研究は、キヤノン株式会社との共同研究です。