当科では、マンモグラフィーやMRIなどを用いた「画像検査診断」、細胞や組織の一部を採取して検査する「生検組織診断」を実施しております。
さらに、手術で摘出した組織を病理医が診断する「病理医診断」も行っております。

このように様々な診断方法を用いることで、乳がん治療の効果を確認し、治療後の転移や再発などのリスクを減らすことに努めております。

気になる診断方法については、遠慮なく主治医にお尋ねください。

画像診断方法について

当科では、マンモグラフィーはじめ以下画像診断方法で診断を行っております。

マンモグラフィー

当院は日本乳がん検診制度管理中央機構(精中委)の施設認定(A)を受けており、精中機構の技術講習会を受講した女性放射線技師が撮像しております。

2014年より、トモシンセシス(3Dマンモグラフィー)が撮影可能なデジタルモンモグラフィーを導入しました。これにより、高濃度乳房の方でも病変を検出しやすくなりました。

乳房超音波

乳房超音波検査はエコー検査とも呼ばれ、乳房内の病変を確認するために行います。

超音波検査では、乳房内のしこりの形、大きさ、病変の広がりや腋窩リンパ節を確認します。

乳房MRI

乳房MRI検査は、乳がんの広がりの精査や、他の検査で診断困難な症例、術前薬物療法の効果判定、術後の再発精査、乳房インプラントの評価などで行います。

PET-CT・造影CT

乳がんの診断となった場合、乳房以外の全身に転移がないか確認するため、PET-CT検査を行うことがあります。

乳がん治療中の患者さんに対して、治療がよく効いているか、効果を確認するために造影CT検査を行う場合もあります。

生検組織診断方法について

乳房内の”しこり”やリンパ節の細胞を吸引あるいは組織の一部を切除し、病理学的に良性か悪性かを判断します。

吸引細胞診

しこりやリンパ節に注射針を刺し、吸引して細胞を取り、スライドガラスに吹き付けて顕微鏡で観察します。細い針を用いるため痛みや出血は少ないですが、とれる細胞の量が少ないため情報量が少ないです。

悪性であった場合は針生検を追加することがあります。

針生検(コアニードル生検)

吸引細胞診より太い針を用います。生検する場所の周囲に局所麻酔を行い、エコーで病変を確認しながら針で複数回刺し、組織の一部を採取します。

採取した組織はホルマリンで固定し、顕微鏡で観察します。

吸引組織生検

針生検よりも少し太い針で、専用の機械を用いて吸引しながら組織を採取する方法です。局所麻酔後にエコーで病変を確認しながら針を刺し。吸引をかけながら針で組織を一部切除して採取します。

ホルマリン固定して顕微鏡で観察します。針生検よりも太い針を用いるため、検査から得られる情報量が多いです。

針生検、吸引組織生検ともに検査後の出血や皮下血腫が起こる場合があります。出血を防ぐため、検査後は十分に圧迫します。

病理医診断方法について

針生検や手術で摘出した組織を、病理医が診断します。

針生検で乳がんの確定診断を行い、手術で摘出したがんの大きさ・周囲への広がり、リンパ節転移があるかどうかなどを確認して病期(ステージ)を確定します。

また、乳がんは種類によって悪性度や薬に対する治療効果が異なるため、治療方針決定に役立つように、患者さんの乳がんの特徴を調べます。

  • ホルモン受容体があるかどうか
  • HER2タンパクががん細胞の表面にあるかどうか
  • がん細胞の増殖能が高いかどうか など

多遺伝子アッセイやがんゲノム検査なども病理組織を用いて行われます。

病理学検査で、乳がんの特徴を確認し、それぞれに応じた治療を行います。

乳がんのサブタイプ分類についての詳細は、こちらをご参照ください。