薬物療法には、ホルモン剤の治療・抗癌剤の治療・分子標的薬の治療があり、癌の広がりや性質により使い分けます。

※参照:日本乳癌学会患者さんのための乳癌診療ガイドライン

当院での薬物療法

当院では可能な限り副作用を軽減し、安全に抗がん剤治療を行えるよう取り組みを行っています。

妊孕性温存を希望される場合は産婦人科と協力し、受精卵凍結等を相談いただけます。また合併症をお持ちの方、副作用が出た方も安全に抗がん剤をうけていただけるよう循環器内科・消化器内科・皮膚科・呼吸器内科・腎臓内科等の先生方や薬剤師さん、看護師さんと緊密に連携しています。

さらに2021年より、脱毛予防のための頭部冷却装置の運用を開始いたしました(別途自由診療となります)。

早期乳がんの場合、再発リスクを下げるために術前や術後に抗がん剤の治療をすることがあります。再発リスクを見極めるため、ホルモン受容体陽性乳癌ではOncotypeDx (自由診療)をお勧めすることがあります。

抗がん剤をするのかしないのか、術前にするのか術後にするのか、どのようなお薬が推奨されるかは主治医の先生とよくご相談ください。なお術後ホルモン治療を受けられる患者さんは、5年または10年の予定になりますので、万一お薬が受診までになくなりそうでしたらご連絡ください。

再発・転移には、局所再発と遠隔転移の2つの形式があります。

局所再発

局所再発は、乳房部分切除後の乳房内や腋窩リンパ節に乳がん細胞が腫瘤を形成している状態です。

局所再発の場合は、遠隔転移を伴わなければ、手術での完全切除および放射線治療・薬物治
療を組み合わせることで、状況によっては治癒を望むことができます。

遠隔転移

遠隔転移は、局所を超えて ”骨・肺・肝・脳・腋窩より遠いリンパ節” などに、乳癌細胞が腫瘤を形成している状態です。

遠隔転移の場合は、ほとんどの場合で治癒は望めませんが、適切な治療をうけることで、治療を続けながら、より長く家庭生活・社会生活を送ることが可能になっています。

どのような治療が推奨されるかは主治医の先生とよくご相談ください。

当科では、関連各科と連携を密に取りながら治療にあたっており、適応のある患者さんにはトラスツズマブデルグステカンや、免疫チェックポイント阻害剤などの治療が可能です。

また状況によっては、当院で行われている先進医療。治験や臨床試験への参加も可能です。なお民間療法との併用はお勧めしておりません。当院では癌ゲノム検査も積極的におすすめしております。
参照:がんゲノム医療とがん遺伝子パネル検査

再発治療にあたっての様々なサポートはいつでもご相談いただけます。また紹介元病院や地元の病院との連携や、ホスピスへのご紹介も可能です。

当院での治療をご希望される方は、紹介状・資料をご持参の上、当科外来を受診してください。