戸井 雅和
MASAKAZU TOI

略歴

  • 1982/3 広島大学医学部医学科 卒業
  • 1982/6 広島大学医学部附属病院
  • 1987/6 国立病院九州がんセンター乳腺部
  • 1988/4 広島大学医学部附属病院
  • 1990/4 英国Oxford 大学分子医学研究所分子血管生物学部門ならびにOxford大学附属John-Radcliffe Hospital 臨床腫瘍学部門に留学(王立癌研究基金客員研究員)
  • 1992/4 東京都立駒込病院外科
  • 2007/2 京都大学大学院医学研究科外科学講座乳腺外科学分野 教授
  • 2023/3 京都大学大学院医学研究科外科学講座 退官

資格

  • 医学博士
  • 日本外科学会 認定医
  • 日本外科学会 指導医
  • 日本外科学会 専門医
  • 日本乳癌学会 専門医
  • 日本乳癌学会乳腺専門医 指導医
  • 日本臨床腫瘍学会暫定 指導医

主な受賞歴

  • 1989年11月12日 広島臨床外科医学会賞
  • 1992年 2月17日 サッポロ財団特別研究賞
  • 1995年 6月30日 日本乳癌学会奨励賞
  • 1995年10月26日 International J Oncology & Oncology Reports Award (Athens)
  • 1998年 5月23日 第1回久野賞
  • 2000年12月25日 東京都立駒込病院最優秀学術賞
  • 2003年12月22日 東京都立駒込病院院長賞
  • 2004年 9月11日 Paul Ehrlich Prize
  • 2017年 GBCC 2017 Award
  • 2021年 GBCC 10th Anniversary Award
  • 2021年 第19回SGH特別賞

乳腺外科教室 乳癌手術 症例数:2007~2022

関連施設 乳癌手術 症例数:2007~2022

在任期間中の臨床への取り組み

腫瘍内科、放射線診断科、放射線治療科、病理診断科、遺伝子診療部、形成外科、産科婦人科、そのほか多くの診療科の先生方と連携したチーム医療を構築しました。

ICGによるセンチネルリンパ節生検を開発し、世界へ広めました。
さらに発展させた、世界初のプロジェクションマッピング技術 応用手術ガイドシステム「Medical Imaging Projection – MIPS」を 開発、導入しました。

CREATEX試験やPOTENT試験を行い、乳がん患者さんの治療成績向上に寄与しました。
多遺伝子アッセイ、免疫療法、ゲノム検査、頭部冷却装置など最新の機器・治療をいち早く導入しました。

また多くの治験に参画し、京大病院および関連施設病院で治療を受けておられる患者様への治療選択肢を広げてこられました。
(京大乳腺外科 治験にご関心のある方は、専用ページをご覧の上でお気軽にご相談ください)

京大病院広報誌

在任期間中の教育への取り組み

Kyoto Breast Cancer Consensus Conferenceを主宰し、どこで治療を受けても最新の治療がうけられるよう、尽力しました。

新専門医制度に対応した研修システムを構築しました。

在任期間中の研究への取り組み

JBCRGKBCRNといった多施設共同試験を行う基盤の構築や、京大関連施設での臨床情報データベース・試料の集積といった研究基盤の構築を進め、 下記のような研究に取り組んでまいりました。

  • 乳房専用PETや光超音波装置など、診断機器の開発
  • 遺伝性乳癌を含む乳がん発症の研究
  • がんと免疫についての研究
  • 抗がん剤による副作用予防の研究(手足のしびれ予防の研究など)
  • JBCRGKBCRNでの多施設共同研究とトランスレーショナルリサーチ など
  • 代謝や血管新生、ゲノムなどの基礎研究
  • 臨床情報や試料を用いた予測モデル開発などの臨床研究

在任期間中の業績集

京大乳腺外科これまでとこれから

京都大学外科学教室では乳がん領域においては、胸筋温存手術(Kodama法)や児玉式開創器で知られる児玉宏先生や、本学医学部 保健学科教授・天理医療大学 副学長を歴任された稲本俊先生を輩出しています。

乳がん診療の多様化の流れのなかで、乳腺外科設立の機運が高まり、第一外科・第二外科・移植外科から肝胆膵移植外科・消化管外科・乳腺外科が再編成されました。

戸井雅和先生は、京都大学乳腺外科の初代教授として臨床・教育・研究を推し進められ、その活動は国際的にも認められており、St. Gallen国際乳がん学会にパネリストとして招待されたり、The ASCO Postに掲載されたりするなど、世界的に高い評価を受けられています。

退官されましてもさらなるご活躍を祈念いたしますとともに、今までのご指導に感謝し、先進的乳がん診療を開発・推進し、心感のある医療・ひとりひとりに寄り添うやさしい信頼の医療” を実現していきたいと考えております。