乳房に心配のある方

MRI検査について

乳がん検査でもMRIって必要?

ここ数年で乳房MRI検査は飛躍的に普及しています。
最大の特徴は乳がん検出感度が他の画像検査よりも高いところです。

乳がんの広がりの精査や、他の検査で診断困難な症例、術前薬物療法の効果判定、術後の再発精査、乳房インプラントの評価などで検査を行います。
欧米などでは、ハイリスク(生涯乳がんリスク20%以上)と判断された方の検診にも用いられています。

MRIでは強い磁石の中に入るため、体内金属、植え込み機器、入れ墨で問題が生じることがありますので、該当する場合主治医に伝えて下さい。

基本的にガドリニウム造影剤を腕の静脈から注射して検査を行います。
腎機能が悪い方、喘息のある方、造影剤に対してアレルギーがある方は造影剤が使用できない場合がありますので、主治医に伝えて下さい。

乳房MRI検査は機器の性能が大きく画質に影響しますが、京大病院では3.0 Tesla MRI の Magnetom Trio Tim (Siemens)と、16chコイルを用いており、短時間で高分解能の画像が撮像できています。

撮像は欧米でのガイドライン(EUSOBI)に従っており、乳房MRIを専門とする放射線診断医が読影、診断を行っています。
年間の症例は500例弱で、レポート作成後も、放射線診断医、乳腺外科医、病理診断医がカンファレンスを行いながら症例検討を行っています。

▶臨床研究について

当院は診療と並行してMRIを用いた臨床研究も行っており、倫理委員会の承認の元、個人情報保護に十分配慮して行っています。

新しい撮影法を追加(大体5分程度)して既存の撮影法と比較を行う場合、検査室で研究の説明を行うことがあります。

研究を拒否することも可能で、そのことにより診療上の不利益を被ることはありません。
詳しくはリンク(http://brca.jp/brca/consult/pdf/ekigaku_20120605.pdf)を参照下さい。